手足が冷える原因と冷え性を効果的に改善する方法を解説!
手足の冷えでお悩みではありませんか?
女性に多い冷え性は、特に手や足先が冷えてしまい、ひどいと痛みを伴うことがあり悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、手足の冷えの原因と冷え性を改善する方法について紹介していきます。
手足が冷える原因とは?
寒い冬などの時期になると手先、足先だけでなく身体全身が冷たくなるのは当然のことですが、外気温などの温度に関係なく就寝前に手足が冷えてしまう人も多くいます。
一般的にこのような症状を総称して「冷え性」と呼びます。
この冷え性は、体温調節機能がうまく機能していない方が起こりやすい症状で、主な原因は以下のことが考えられています。
- 自律神経の乱れ
- 皮膚感覚の乱れ
- ホルモンバランスの乱れ
- 筋肉量の違い
自律神経の乱れ
自律神経は、呼吸器や循環器、消化器系統の働きを整える役割を果たしています。
自律神経には、交感神経と副交感神経があり、それぞれ異なった役割を担っています。
ストレスなどにより、この交感神経と副交感神経のバランスが崩れると身体に様々な悪影響をもたらしてしまいます。
冷え性は、自律神経が持つ「内臓の調節機能」が鈍ることによって起こり、まず内臓に冷えが生じ、続いて血液が流れるスピードも緩やかにさせてしまいます。
すると、冷え性が発生し、特に体の先端である、手足が冷えを感じるようになるのです。
皮膚感覚の乱れ
冷え症は女性に多い悩みのひとつで、成人女性の半数以上は冷え症に悩まされていると言われています。
女性は男性に比べて下着など衣類による血管への締め付けが多いため、血行を悪くさせてしまいます。
指先などが寒さで冷たいと感じると、皮膚感覚が麻痺しはじめ、体温調整の指令が上手に伝わらなくなってしまうので注意が必要です。
ホルモンバランスの乱れ
女性には、卵巣から分泌される二つの女性ホルモン「エストロゲン(卵巣ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」があります。
おなかまわりの血流が滞ると卵巣が正常に働かなくなり、女性ホルモンの分泌が減りホルモンバランスが乱れてしまいます。
すると、自律神経の不調を招き、さらに冷えてしまうといった悪循環が生まれてしまうのです。
筋肉量の違い
人はそれぞれ筋肉量が異なります。
女性は男性に比べて筋肉が少ないので、筋肉運動による発熱や血流量が少ないのです。
そのため、筋肉量が少ない方は冷え性になりやすいとされています。
手足の冷えの予防・対策方法
手足の末端の冷えは、冷えきっている部分を温めるとともに、体に熱を作りやすくする必要があります。
ぬるめのお風呂(ぬるま湯)に入ったり、体を温める食べ物や飲み物を摂ったり、体を温めるマッサージすることは効果的ではありますが、一時的な対策にしかなりません。
冷え性を本格的に治すのに必要なのは、根本から冷えを改善する方法が適しています。
特に効果的な方法は、
- 無酸素運動
- タンパク質を摂取する
- 血行をよくするビタミンEを摂取する
- 漢方薬を飲む
どれも1日で改善する方法ではありませんが、継続することで手足の冷え、冷え性を改善する効果が期待できます。
無酸素運動
人間の身体は、筋肉量が減少すると血行不良が起こり、冷えを招きます。
筋力は加齢と共に減少しはじめるので、日頃から筋力トレーニングなどの無酸素運動をすることで筋肉量の減少を抑えることができます。
無酸素運動は、自宅で簡単にできる腕立て伏せやスクワット、腹筋、ストレッチなどがおすすめです。
1日2~3分でも良いので毎日続けることで、基礎代謝を良くし、筋肉量を増やしてくれます。
そのため、無酸素運動を習慣つけることで冷え性を解消する効果が期待できます。
タンパク質を摂取する
タンパク質は炭水化物・脂質とあわせて三大栄養素とされています。
このたんぱく質には、人間の筋肉や臓器、体内の調整に役立つホルモンバランスを整えるだけでなく、エネルギーの源にもなる重要な栄養素です。
タンパク質をしっかりと摂取することで、効率的に筋肉をつくり、冷え性対策ができるようになります。
血行をよくするビタミンEを摂取する
ビタミンEには、体の冷えを末端から改善する働きがあります。
ビタミンEを摂取することで、からだの隅々にまで血液を行き渡らせる効果があり、冷えに悩まされている方に効果のある成分と言えます。
また、ビタミンEにはホルモン分泌を調整する作用もあるので、自律神経の乱れを改善するのにも有効です。
漢方薬を飲む
漢方薬は、副作用が少なく、飲み続けることで体の内側から健康的にさまざまな状態や症状・病気を改善する効果があります。
人の体にもともと備わっている自然治癒力を活かし、体のバランスを整え、体質を改善するので、冷え性改善に最も効果があると言えます。
また、漢方薬は使用される方の年齢や体質、症状に合わせて病院や薬局で処方してくれます。
手足の冷えに効果的な漢方薬とは?
一言で漢方薬と言っても、さまざまな種類があります。
漢方薬は、草や木などから抽出した生薬の組み合わせで作られています。
西洋医学の薬のように、現在起きている症状に対して痛みなどを抑えるものではなく、東洋医学の漢方薬は、体の内側から作用させて症状を起こさないように体質から改善させることができるのです。
手足の冷えに効果的な漢方薬には、
- 葛根湯(かっこんとう)
- 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
葛根湯(かっこんとう)
葛根湯というと“風邪に効く漢方薬”として知られていますが、実は冷え性にも効果的です。
葛根湯は、葛根、麻黄、桂枝、芍薬、大棗、生姜、甘草の7種類の生薬により構成され、風邪や冷え性以外にも、肩こり、頭痛、寒気、結膜炎、角膜炎、中耳炎、扁桃腺炎、乳腺炎、リンパ節炎、神経痛、じんましんなどにも効果があります。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
桂枝茯苓丸は、血行循環不良を改善する処方として有名な処方の漢方薬です。
下半身の冷えがとくにつらい方に向いている漢方薬で、桂皮、茯苓、牡丹皮、桃仁、芍薬の5種類の生薬で構成されています。
冷え性以外には、経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、血の道症、肩こり、めまい、頭重、打ち身、しもやけ、しみ、湿疹・皮膚炎、にきびなどにも効果があります。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
当帰芍薬散は、冷え症で貧血の傾向があり疲労しやすい方に向いている漢方薬です。
配合されている生薬は、当帰、川芎、茯苓、白朮、沢瀉、芍薬の6種類です。
冷え性以外には、下腹部痛、頭重、めまい、肩こり、耳鳴り、動悸などにも効果があります。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、手足の冷えの原因と冷え性を改善する方法について紹介してきました。
冷え性は女性に多く、自律神経の乱れやホルモンバランスの乱れなどが原因で症状を引き起こしてしまいます。
しかし、今回紹介した「根本から冷えを改善する方法」であれば本格的に体質改善ができます。
自分に合った方法で是非実践してみてください。