未分類, 病気・未病

あなたの冷え症はどのタイプ?タイプ別原因と対処法

11月7日に立冬(りっとう)を迎えました。

立冬は二十四節気の一つで、暦の上では冬が始まりを告げる日です。

朝夕冷え込み、冬の気配も感じられるようになってきます。

冷え症(冷え性)の方にとって、冬は冷えの症状が悪化する辛い季節ではないでしょうか。

一口に冷え症と言っても冷える場所や症状は様々です。

今回は冷え症の症状別の原因や対策法について書いていきますので冷え症でお悩みの方はぜひ読んでみて下さい。

冷え症とは

現代医学で病態として統一された定義は確立されていません。

特に四肢末端、お腹などが温まりにくく常に冷えているような感覚が常に自覚される状態のことを指します。

西洋医学では検査で体温低下などの明らかな原因が無いものは病気として扱われません。

しかし東洋医学では冷えの自覚症状があれば立派な治療対象とされています。

冷え症は人によって感じ方はそれぞれですが寒い、冷えて辛いだけではなく「冷えは万病のもと」と言われるように体に及ぼす影響はとても大きく未病のうちに対処する必要があります。

あなたの冷え症はどのタイプ?

今回は冷え症を

  • 1.下半身型冷え症
  • 2.四肢末端型冷え症
  • 3.内蔵型冷え症
  • 4.全身型冷え症

の4つのタイプに分けて原因と対策法についてご紹介します。

冷えの症状でお困りの方は自分に合った対策法を行って冬に迎える日々しい寒さに備えましょう。

 

1.下半身型冷え症

主に足先やお尻、ふとももなどの下半身が冷える状態を言います。

原因は下半身の筋肉量の少なさや血管の細さ、加齢などによって下半身の気血(きけつ)の巡りが悪く下半身が血行不良になることによって起こります。

下半身の血の流れが滞ると上半身がのぼせて顔がほることが多く、漢方医学で「上熱下寒(じょうねつげかん)」と言います。

対策としては

  • タイツやスキニーパンツなど、下半身の血流を妨げるタイトな服をさける
  • 下半身(特ににお尻やふくらはぎ)のストレッチをする
  • ウォーキングや階段などでふくらはぎの筋肉を鍛える
  • レッグウォーマーなどを着用し、足首やふくらはぎを温めるようにする
  • デスクワークなど座り仕事の場合は合間に足のマッサージやストレッチをする
  • 上半身がほてり、熱く感じても水分の取りすぎに注意する
  • 足湯をする

などがあります。全身を温めるだけではなく、冷えている下半身の血流を重点的に良くすることがポイントです。

ふくらはぎは第二の心臓ともよばれ、足元の血液を心臓に送り返す力が強いのでウォーキングや階段で鍛えることによって下半身型冷え症改善に効果的です。

2.四肢末端型冷え症

手や足の四肢末端が冷え込む状態を言います。

原因は運動不足や食事量が少なく、基礎代謝の低下などで身体が熱を十分に作り出すことができないと末端まで血液が巡りにくくなり、手足などの四肢末端が冷えてしまうことにあります。

身体内部は比較的温かく外の寒さなどの刺激に反応して自覚的に手足のさきから冷えを感じる事が多く、漢方医学では「手足厥寒(しゅそくけつかん)」と言います。

対策としては

  • 食事をしっかりとる
  • 運動をして筋肉をつける
  • お腹など体幹をあたためる
  • 湯船にしっかりと肩までつかって全身浴をする
  • 夜更かしをしないようにする
  • 手袋、靴下を着用し外気に直接手や足をさらさないようにする

などがあります。食事をしっかりとる事によって熱を作り出す事や(食事誘導性熱産生)運動をして熱を作り出す事によって末端まで血液が巡るようになり、四肢末端型冷え症改善に効果的です。

3.内蔵型冷え症

手足や体の表面は温かいのにお腹に手を当てるとお腹が冷えている(身体の中心部が冷えている)状態を言います。

原因はストレスなどにより自律神経が乱れ末端の血管が収縮せず、身体の中心部(内臓など)に血液が送られなくなり、内臓が冷えてしまいます。

また冷たい飲食物をよく摂取する事も、水(すい)の巡りが悪くなり胃やおなかのあたりで停滞し内蔵が冷える原因の一つとして考えられます。

内臓に冷え(裏寒)がありながら身体の表面に熱を帯びている病態を、漢方医学では「表熱裏寒(ひょうねつりかん)」と言います。

対策としては

  • 冷たい飲食物を控える
  • 過度なストレスをため込まないように工夫する
  • カイロやはらまきをして体幹を冷やさないようにする
  • 毎日一定の時間に起きて朝日を浴びるなどの自律神経を整えることを心掛けた生活
  • 果物、生野菜を食べ過ぎないようにする
  • シャワーで済まさず、浴槽につかる習慣をつける

などがあります。ストレスや疲労で自律神経が乱れることが大きな原因とされるため、ストレスをなるべくためず毎日一定の時間に起きるなど自律神経を整えるよう心掛けて日常生活を送りましょう。

また、冷たい飲食物だけでなく生野菜のサラダや果物などの過食も内臓型冷え症を悪化させる一因となる為注意が必要です。

4.全身型冷え症

一定の部位ではなく身体の全体的に冷えている状態を指します。

原因は加齢や筋肉量の低下、不規則な食事などで基礎代謝が低下し身体の中で熱が作られにくくなる事が考えらます。

また、ストレスや不摂生な生活で体温調節ができなくなり全身が冷える事も原因の一つとして考えられます。

また、甲状腺機能低下症や貧血、膠原病などの病気が原因となって低体温を引き起こしている可能性もある為症状が辛い場合は一度医療機関で相談してみることをオススメします。

身体の中心部(裏)も表面(表)も冷えている全身型冷え症は、中医学では「表裏倶寒(ひょうりぐかん)」と言います。

対策としては

  • 身体を温める食事を取り入れたバランスの良い食事
  • 湯船にしっかりと肩までつかって全身浴をする
  • 腹巻や靴下、レッグウォーマーなど皮膚をなるべく露出しない服装
  • 適度な運動をして基礎代謝を高める
  • 睡眠をしっかりととる
  • 冷たい飲食物を避ける

などがあります。他の冷え症のタイプと重複する対策もありますが、基礎代謝が低下し全身が冷える為とにかく全身的に身体を冷やさない事が大切です。

まとめ

いかがでしたか?今回は冷え症を4つのタイプに分けて原因と対策をお伝えしました。

現代女性の約7割が冷え症であると言われています。

冷え症は便秘や肩こり、不眠や生理痛の悪化などの原因の一つとも考えられる為注意が必要ですが食事療法や漢方、鍼灸治療などで改善しやすい症状です。

今回ご紹介した方法でしっかりと対策をし、寒さで辛い冬を乗り越えましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

記事執筆・監修

運営者

漢方生薬 研究所

漢方生薬研究所のスタッフによる執筆・監修記事です。漢方をはじめ、第二類医薬品や第三類薬品、健康食品、サプリメント情報を配信しています。

関連おすすめ記事

    関連記事がありません

同じカテゴリ新着記事

TOP